星野廉の日記

うつせみのあなたに

文学

樹影、言影、幻影

かげ、影、陰 言葉のかたち 記憶の風景、記憶のかたち 写生と描写 描写、なぞる 言葉の影、言葉というまぼろし 複写、複製、印影、拡散 外にある線をなぞる かげ、影、陰 かげという言葉が好きです。「かげ、カゲ、影、陰、蔭、翳、景」という字面をみている…

「日、月、白、明」、そして「見、目、耳、自」が

古井由吉作『仮往生伝試文』は確かに難解なのですが、理解なんて無粋なものは求めていない気がします。読めば読むほどそんな気がしてなりません。難しいのではなく、むしろ読みにくいのです。そんなわけで、お経と同じで意味なんか知らなくてもいいと決めこ…

純粋な描写

学生時代の話ですが、純文学をやるんだと意気込んでいる同じ学科の人から、純文学の定義を聞かされたことがありました。 ずいぶん硬直した考えの持ち主でした。次のように言っていたのです。 ・描写に徹する。・観念的な語を使わない。たとえば、神、愛、心…

うつせみのあなたに

ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 うつせみのあなたに 山のあなたの空遠く あなた(かなた)・彼方・貴方(貴男・貴女) マラルメとうつせみ ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 ガラスという言葉で、ビードロという言葉を思い出しました。あれもたしか…

「私」を省く

一人称 古井由吉『水』 イメージのしりとり 「こちら」と「かなた」 名前 「私」を省く 一人称 小学生になっても自分のことを「僕」とは言えない子でした。母親はそうとう心配したようですが、それを薄々感じながらも――いやいまになって思うとそう感じていた…